復興庁は29日、2015年度に東日本大震災の復興予算として計上した総額5兆6328億円のうち、34．1％に当たる1兆9229億円が年度内に使われなかったと発表通水管した。理由について、復興庁の担当者は「自治体の要望を踏まえて十分な予算を確保したが、住宅再建の用地取得などの調整に時間がかかった」と説明した。　使い残通水管した予算のうち、15年度内に事業契約をした1兆4111億円は16年度に繰り越す。計画縮小などで使う見込みがなくなった5118億円は「不用額」として、改めて復興通水管事業に充当する。　事業別では、住宅再建や復興まちづくりに2兆4184億円を計上し、48．5％の1兆1726億円が未消化。東京電力福島第1原発事故関連は通水管1兆2167億円のうち34．2％、産業振興や雇用確保は2478億円のうち41．9％がそれぞれ未消化だった。　政府の集中復興期間に当たる11～15年度の通水管5年間で復興予算は27兆6231億円が使われた。住宅再建・復興まちづくりが8兆8267億円と最も多かった。　年度別の復興予算と使用状況はグラフの通り。通水管年度内に使った予算割合を示す執行率は60％台で推移している。　岩手、宮城、福島3県を含む11道県98市町村の被災自治体に配分した11～15年度の復興交通水管付金は総額2兆6432億円。自治体が事業者と契約や協定を結んだ「契約済み額」は75％の1兆9872億円で、残りは各自治体が基金として確保している。　契通水管約済み額が最も多いのは石巻市の2413億円（交付額3492億円）。気仙沼市の1871億円（2474億円）、仙台市の1538億円（1850億円）と続いた